役所の情報漏洩に関する賠償金額

2020年10月9日に横浜市から「新型コロナウイルス感染症の接触者状況調査に関する名簿の誤送信について」というタイトルの文書が発表されました。簡単に言うと施設Aの職員に施設B内での感染者の名簿を送ってしまったということのようです。

https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/koho-kocho/press/asahi/2020/gosoushin.files/0001_20201009.pdf

 

この事例は、問題の名簿を見た人が施設Aの職員2人だけと少ないのでそれほど大騒ぎにはなっていませんが、何らかの賠償はされるのでしょうかね。

 

昨年には愛知県がWebサイト上でコロナ感染者の情報を公開してしまうという事件がありました。

公開されてしまった情報は①患者の氏名②入院先医療機関③入院日④転院先医療機関⑤転院日⑥退院日⑦発生届提出保健所⑧クラスターの名称及び分類の8項目です。

本来は発表日、年代・性別、国籍、住居地、接触状況といった項目を公表したかったようです。

こちらへの対応として、氏名が掲載された方に対して県が4万円賠償金を支払うということになりました。対象は396人で1人あたり4万円だと1,584万円です。

そのほかに氏名は掲載されなかったが入院先医療機関等が掲載されてしまった94人には1人あたり2万円支払うとのことで、合計すると1,772万円です。

https://www.pref.aichi.jp/site/covid19-aichi/pressrelease-ncov200528.html

 

過去の記事リンクでも書いた通り、 (1)氏名、(2)住所、(3)性別、(4)生年月日の四情報を漏洩させた場合には、一人当たり一万円を支払うことが基準になっていると思うのですが、それに比べるとかなり高額ですね。(そもそも1万円という基準が低すぎると感じるかも知れませんが…)。

別に新型コロナに感染したというのが悪いことではないですし、そんなに高額支払わなくても良いとも考えられますが、なぜか感染した人を悪く言う人もいますし、健康状態に関する情報を公開されてしまったと考えると妥当な金額なのでしょうか。

 

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