エネルギーハーベスティングとは?

エネルギーハーベスティングという言葉を聞いたことはありますか?

エネルギーハーベスティングとは、身の回りにあるわずかな太陽光や振動、熱エネルギーを採取して、電力を得る技術を意味します。

 

そぜこのような話をし始めたかというと、IoT関係の調査を頼まれて色々と調べているなかで、エネルギーハーベスティング無線通信技術についても調べる機会があったからです。

エネルギーハーベスティング無線通信技術とは、そのままの意味で、電池を使わなくても、自分で電気を発生させて無線の通信を行ってくれる装置を作るために使われている技術です。

例えばボタンを押すとそのボタンの動きで発電して、無線電波を受信器に向かって発信してくれるような装置が考えられます。電池を入れていなくてもボタンを押すことで発信できるという点が非常に優れています。

 

現在一番普及が進んでいるエネルギーハーベスティング無線通信技術の規格は、EnOceanという規格です。EnOcean は、ドイツのEnOcean GmbH社が開発した規格です。

例えば、倉庫の棚に小さなセンサーを置いて、センサーが何か異変を検知したら、無線で受信器に向かって信号を送信するような仕組みを作る場合、センサーの無線モジュールをEnOceanにすれば、電池を持たなくても良いことになります。センサーの数が増えてくるとこの電池が要らないというのは非常に大きなメリットなります。

 

公式サイトによると「EnOcean GmbHは自社の特許であるエネルギーハーベスティングよる電池不要の無線通信技術の開発を行っている会社で、スイッチや通信モジュールはドルフィンとイージーフィットブランドで製造・販売」しているそうです。また、「本社はミュンヘン近郊のオーバーハヒングにあります。エネルギーハーベスティングの分野において世界先端の製品メーカーである弊社はEnOcean無線モジュール開発に15年以上取り組んできており、世界で合計数十万棟以上のビルにすでに導入され使用されています。」とのことです。

https://www.enocean.com/jp/

 

EnOceanは、920MHz帯(サブギガ帯といわれる免許不要の周波数帯)を使用し、通信速度は125kbpsです。特筆すべきは通信距離で、公式サイトによると最大300mの距離で通信可能とされています。Bluetooth等と比べるとかなり遠くまで届くことになります。これくらい遠くまで届くとIoTの現場で使い勝手がよいので今後ますます普及が進むかも知れませんね。

 

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