日本では定着しない?BYOD

私はIT関係の展示会や中小企業の展示会、ビジネスフェアなどによく見学に行くのですが、新商品とか新サービスには流行り廃りがあり、よく世情を反映していると思います。例えば、東日本大震災の後は、発電関係の機器、所在確認のシステムが高価なものから安価なものまで大量に紹介されていました。

 

ここ数年安定して多く出展されていて定番になったサービスはクラウドコンピューティングですが、一方で、定期的に出展数は多いけどあまり定着していないと感じるサービスがBYODです。どうやら日本人は、クラウドとかハウジング、ホスティングのように企業の情報システムをアウトソーシングすることには抵抗がないようですが、個人所有の機器を企業の情報システムに参加させるのには拒否感を示すようです(個人的感想)。

これは、過去にWinnyでの情報漏洩事件が個人所有のPCに仕事用のデータを保管していたことによって発生したことが影を落としているんですかね。一方アメリカでは、大半の企業でBYODを導入しているようです。少し前に見た統計では8割ほどの企業が導入しているようです。

 

企業がBYODを導入するメリットとしては、PCやタブレット、スマートフォンを従業員用に購入する費用が削減できるという点です。セキュリティを守るためのソフトウェアを導入したりするコストは必要となるものの、何十台、何百台もPCの購入することを考えたら微々たるもですからね。 また、従業員にとっても、自分のスマートフォンと会社支給のスマートフォンを両方持ち歩くことがなくなるので楽ですね。また、自分で個人用のPCやスマートフォンを買うつもりだとしたら、会社からBYODの手当としていくらかでも支給されたら得ですね。地球全体での資源有効活用という点で考えてみても有益ですよね。

 

デメリットとしては、情報漏洩の心配があるという点ですが、しっかりとしたシステムを構築していれば情報漏洩の心配はそれほどしなくても良いはずです。そのためのソフトウェアを売っているわけですからね。そもそも仕組み作りをせずに会社のノートPCを持ち出している方がよっぽど危険だといえます。

 

アウトソーシングは認めるけど、BYODは認めないというところには、アウトソーシングで情報漏洩があった場合は、アウトソーシング先の企業のせいにできるけど、BYODはすべて自社で責任を取らなければならないという事情があるのかも知れません。日本人は責任を分散するのが好きですから(個人的感想)。

 

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