DNSの動作について、www.irish-river.jpというコンピュータ名にアクセスしたい場合の名前解決の手順を例に説明します。
実際は、DNSキャッシュなど色々な負荷低減の仕組みがありこの通りではないのですが、本来の動作を示します。
まず、ルートサーバと呼ばれるサーバに「jp」を管理しているトップドメインサーバのIPアドレスを聞きます。ルートサーバについて詳しく知りたい方はこちらで。
https://www.nic.ad.jp/ja/newsletter/No45/0800.html
次に、教えられた「jp」ドップドメインサーバに「irish-river.jp」を管理しているサーバを聞きます。
次に、教えられた「irish-river.jp」のサーバに「www」という名前のコンピュータのIPアドレスを教えてもらいます。
こうして通信したい相手である「www.irish-river.jp」のIPアドレスを知ることができました。
なぜこんなにサーバの役割が細分化されているかというと、その方が管理も楽だし、問合せ時間も短縮できるからです。
一つのデータベースで全部のドメインの全コンピュータのIPアドレスを管理していては、変更があった時に大変です。また、膨大なデータベースになるので検索にも時間がかかってしまいます。
一方、DNSのように階層に分けておけば、自分の管轄する範囲のIPアドレスを持つだけでよいので、データベースも比較的小さくて済みますし、変更を行うときも気楽にできます。
例えば、www.irish-river.jpのIPアドレスが変わった場合は、一番下の階層のirish-river.jpを管轄するサーバだけ触れば済むのです。大きな会社だと自社のDNSサーバを持っていますが、自社のドメインのコンピュータのIPアドレスを変えたりすると、自社のDNSサーバを触るだけで済むということになります。
コンピュータ名が右から順番に大きな括り(.jpとか.comとか)なのはアメリカ発の技術だからですね。日本人なら、jp.irish-river.wwwと左から大きな括りにしたくなりますからね。