2014年末、Wi-SUNという無線通信の規格がベトナムの大手IT会社によって新興国で普及を推進されることになったというニュースがありました。
Wi-SUNは情報通信研究機構という日本の組織が主導して標準化した無線通信規格です。
日本で考えられた通信規格が海外で採用されるのは珍しいですね。
Wi-SUNはその特徴から、IoTの場面で活用されることが見込まれています。
Wi-SUNの特徴1
900MHz帯(サブギガ帯)を使用する。Wi-Fiの5GHz帯や2.4GHz帯と比べて遠くまで届きます。最大500m離れても通信できます。
Wi-SUNの特徴2
マルチホップ通信が標準。目的地まで、複数のWi-SUN機器を経由して通信を行うことができます。最大30台まで中継できます。500m×30台だと15Km離れているところまでデータを届けられます。
Wi-SUNの特徴3
消費電力が低い。乾電池程度でも何年間か使い続けることができます。
以上のような特徴から、屋外に設置するようなセンサー機器への搭載が見込まれます。データを集計するコンピュータが離れた場所にあってもデータを送ることができますし、電力の供給ができない場所でも置いておくこともできるからです。
Wi-FiやBluetoothとも異なる特徴を持つこの規格、果たしてIotのデファクトスタンダードとなっていくのでしょうか。
なお、Wi-SUNの仕様は、IEEEではIEEE 802.15.4eおよび4gとして標準化されています。